ロマンはどこだ

ビジネスや社会のフレームを考えるのが好きですが、きっとそういう話は一切書かずに、ふざけたことばかり言っているのだと思います。

祝・アートに逆張り

この半年を一言でまとめると、

”社会人になって初めて「アンコントローラブルなストレス」から解放された期間”

だったのかもしれない。

個人レベルで見ると「東京に住んで、働く」というところに一旦落ち着いて、人生の方向性云々をしばらくの間考えなくて良くなった。
しばらくは周りと比べることをしなくていいし、プライベートの時間も十分に確保されている。
だから「今年はアートに張っていく」と宣言したわけだ。

https://hariom.hatenablog.com/entry/2019/01/04/163952


それでは、進捗を振り返っていく。


演劇鑑賞

近所にActシアターというのがあって、映画館だと思って入ったら全然映画やってなくて「あ、これがいわゆる劇場か」と気づいたのが最初。
中島みゆきの「夜会」がすんごい行列で、調べてみると全席2万円固定、しかも満員御礼。
顔が引き攣りつつ「あー芸術鑑賞とはこういうもんなんだ」と金銭感覚がインフレした。
大学入学時にロードバイクの相場を知って以来のインフレ。

Actシアターは舞台自体が大きく、設備も充実していて(可動式)なかなか本格的で迫力のある劇を楽しめるのだが、個人的には小劇場も好きだ。
近くにRedシアターというもあって、こちらは設備固定、役者も10人以下くらいでやるのだが、人間味があって見入ってしまう。
当日とかでも割とチケットが取れたりするで、フラッと行けるのが良い。
『Other People's Money』という1990年代のアメリカの資本主義を描いた映画を舞台化したものがやっていたが、原作よりも内容が濃く、とても良かった。
役者5人で2時間以上ぶっ続けでやって、映画よりいいもの出せるってマジですごいなと感心。
大々的にマーケティングとかやらないのが、またいいんだろうな。

ちなみにActで一番良かったのは『海辺のカフカ』
数少ない「複数回読んだ本」が原作だったので、舞台になっているのを見れるだけで、幸せであった。

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紙で情報収集する感じが今風じゃなくて心地よい

音楽鑑賞

「子ども演奏会」に大人一人で行ってきた。
主な対象は音楽をガチでやっている、又は(親が)やらせたい子供とその親。
親子・親子・親子と座っているところに一人だけ「大きいお友達」がいるので明らかに不自然なのだが、来ている方々のモラルが高いこともあってか、不審な目を向けられることはなかった。
演奏自体は短いが、節々で指揮者の方がその音楽の背景や根本原理を解説してくれ、子供に混じってフムフムと聞く。
「あのバイオリンは◯億円くらいするんだけど、一人じゃとても買えないから、持っている人に貸してもらっているんだよ」という隣席の父親の解説にも勝手にフムフム。
こうやって裕福な家庭の子供は自然と相場とかお金の仕組みを教わるのだな、と関心した。
まあでも、音楽鑑賞の魅力とか意味とか知識格差とか、そういうのをごちゃごちゃ考えずに、休日の朝から「音色」を聞くことが単純に心地よいし、それでいいんだと思う。

あと仕事終わりにオペラも行ったが、こちらは演劇などとはまた客層が違い、なかなかハードボイルド感高めでガチだった。
次はクソ暑い日に見に行って、その後ソーメンでも啜りたい。


ドラマ鑑賞

昔流行ったドラマを中心にまとめてガガっと見ている。
「電車男」とか「リーガルハイ」とか、誰に話しても「え、今更かよっ」となるものがほとんど。
あまりにもバカみたいなペースで借りるので、TSUTAYAの店員に新手のコピー屋だと思われているかもしれない。

俳優・女優の名前をほとんど知らずに生きてきたので、これだけ見てもあんまり覚えられない。
せっかく共通の話題ができたと思ってドラマの話をしても、「え、誰が出てるやつ?」となって終了。


映画鑑賞

レイトショーをフラッと見に行く。
余ったポップコーン片手に、歩きながら色々と回想して、家に着いたらすぐ寝るという流れがセット。
世間の流行を追いかけるのはまだしんどいけど、友人に勧められたものはジャンル問わずできるだけ見るようにしている。
また、それらに加え、ドキュメンタリー系のものも何度か見に行った。
特に歴史や政治に関するやつが良くて、自分のリテラシーの低さを痛感できたのが逆にありがたい。
従軍慰安婦問題を描いた「主戦場」は上映館が少なく知名度は高くないが、こういうのがもっと見られる世の中になって欲しいと個人的に思った。

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色々凝縮されすぎててCPU追いつかなかった

そこからwikipediaとか色々調べ出して「流石に参考書とか買うほど意識高くはないぞ」と思って漫画を購入。
次へすすむ。

漫画

上記の通り、歴史とか戦争のドキュメンタリーに触発され、この歳になって、難しい本を読む体力もないので「それならば漫画にしよう」と思い、戦争関連の漫画を買い始めた。
これまでそもそも漫画を読むという習慣がなかったので、広義の意味では歴史漫画に入る「キングダム」とかも当然知らなくて、「おーこの漫画こんなに人気なのか」と感心している。
今まで「漫画の◯◯の誰々みたいな感じ」と言われても一切ピンと来なかったのだが、これでちょっとは話が噛み合うようになるぜ、しめしめ。

ただ、勧められた漫画を片っ端から買っているので、現在進行形で漫画部屋になりつつある。
あー、せっかく今回の引越しを機に「物を増やさない」と決めたのに、、
この次はアニメに行くな、きっと。

美術館

海外に行った時にフラッと入ったりする。
これまで海外で行こうと思ったことがほとんどないので、選択肢が増えた感じがして嬉しい。
韓国の Museum SAN というまあまあ市内から離れた、まあまあガチなところに行ったが、展示が結構直島と被っているため、一人だけネタバレの優越感に浸っていた。

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そろそろ、森美術館に魂ふるわせに行きたい。

語学

朝に関しては昨年よりもさらにフレキシブルになったので「逆になんか朝用事作らないと、生活リズム狂ってしんどいぞこれ」と思って、朝できる習い事を探していた。
すると、ちょうど家と会社の間にまあまあでかい中国語の語学学校を発見。
早速、週二回だけ早起きして通い始めることにした。
国単位で見ると自分の中で一番訪れている国は地味に中国であり、かつ最も英語が通じなかった国でもある。
眠気を覚ますためにフガフガと口を動かすという意味では、あんまりラジオ体操と変わらないんだろうが、ストレスなく早起きできるので、満足している(笑)
本当はもっと意識高くやるべきなんだろうが、中国語を嫌いにならずに無理なく継続することの方がプライオリティが高いので、しばらくはのらりくらりやります。

アートを嗜む人たちとの対話

「自分にないものを埋めてもらえる」「なんかすげーってなって、色々どうでもよくなる」「アイデンティティ」などの声が寄せられた。
ビジネスサイドから見ると対極に見えるけど、きっと根本の部分は繋がっているのだと思う。

 

書いてて思ったけど、半年って意外と長いですね。

隠居老人みたいな暮らしをしておりますが、私は元気です。

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 Have a good time.